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講義名 24春 通期/グローバル・ビジネスコミュニケーション
基準単位数 2
科目区分 グローバル・ビジネス(発展)
必修・選択 選択
配当年次 1・2年次
学習期間 学習期間1学期

担当教員
氏名
◎ マイケル ジョン サンダークリフ
友永 喜久
須川 健太郎

オフィスアワー eラーニングサイトおよびメールでの質疑応答を受け付けています。
(メールアドレスは大学院グループウェアのアドレス帳でご確認ください)
授業の概要 グローバル・ビジネスコミュニケーション講座では、異文化環境でのビジネスにおける最適なコミュニケーションの方法を身につける。北米、欧州、豪州、アセアン諸国とビジネスを行ってきた弊社の知見を踏まえて、異文化/多文化間のビジネスでの成功に必須のマインドセットとスキルを養成できるように、明確な方法論と豊富なケースを組み込んだプログラムとなっている。どの文化においても力を発揮できる「Universal Communicator」となるために、Step1「他文化と自文化理解」、Step2「交渉に役立つコミュニケーション技法」、Step3「相手を説得するプレゼン技法」の3Stepで段階を踏んでスキルを養成することができる。
学習目標 1) 異文化コミュニケーションの最新理論を学び、文化間におけるコミュニケーション特性の差異を知り、グローバルビジネスの場でトラブルを回避し、ビジネスの場で異文化の相手と信頼関係を築けるようになるための要点を整理できる。
2) 日本文化の強みを理解し、「グローバルスタンダード」の表現、論理構成、資料作成の方法を学び、グローバルビジネスの場を想定した英語でのプレゼンテーションを行うことができる。
授業計画 第1章:「カルチャーマップ」文化間の違いを知る
INSEAD MBA教授エリン・メイヤー氏の著書「The Culture Map」を紹介しながら、文化間のコミュニケーション方法の差異と、なぜビジネスに文化理解が必要かを考える。多文化環境で働く自分を想定して、いくつかの具体的なビジネスケースを分析する。

第2章:日本的コミュニケーションの特徴
第1回の授業を受けて、日本的コミュニケーションについて深掘りする。他文化のビジネスパーソンが感じる困難と課題を理解したうえで、グローバルビジネスにおける日本的コミュニケーションの強みとその活かし方を学ぶ。

第3章:「グローバルスタンダード」のコミュニケーション
文化の違いを問わず活用できる、世界標準のコミュニケーションの在り方を考え、グローバルビジネスで理想的とされる「アサーティブ」なコミュニケーションの在り方を紹介する。また、実践で活用できるABCDアプローチをマスターする。

第4章:オンライン・ワークショップ①:ケーススタディ
第1回~3回まで学んだ内容をテーマに、日本人が異文化で働く際に直面する困難を、具体的なケースに即して議論する。日本人と現地採用スタッフの両方の視点を理解するため、大手日本企業の海外法人勤務経験豊富な講師から、実際に起こりうる課題と解決法を語ってもらう。

第5章:共感を生み出すコミュニケーション
「グローバルスタンダード」のコミュニケーションという観点から、相手との共感(ラポール)を生み出す意思疎通の方法を考察する。非言語表現の使い方、様々な質問の方法、誉め言葉の使い方と受け入れ方等、共感を生み出すために重要な技法をマスターする。

第6章:信頼を得るための他者対応
異文化の相手から信頼を得るためには、どのようにメッセージを伝えればよいかを学ぶ。共通理解の有無によるメッセージの構成法の違い、一貫性を保つための技法を学び、効果的な表現のための4要素(話者の責任、明確なゴール設定、聞き手への期待、明解な話し方)をマスターする。

第7章:グローバル交渉術①
交渉の場で話者として大切な10のルールと聞き手として大切な5ステップを学び、相手との共通認識を得る方法を学ぶ。また、見解が分かれた際の対処の仕方を、「ベースボールプロセス」というアプローチを活用してシミュレーションをする。

第8章:グローバル交渉術②
「難しい交渉に直面した際活用できる「説得のための6つの原理」を学ぶ。具体的な場面を想定して、相手への依頼の仕方と相手からの依頼の断り方、また押し引きのテクニックを学び、相手を説得し、双方が納得できる結論を導き出す方法を学ぶ。

第9章:ファシリテーションの技法
多文化環境でのファシリテーションで起きうる困難やトラブルの可能性を考え、あるべきファシリテーターの役割を設定する。また、建設的な議論を促し、異なる意見をまとめるためのテクニックを学び、参加者全員が貢献できる場を作る力を養成する。

第10章:オンライン・ワークショップ②
第5回~9回で学んだ内容を踏まえて、具体的なケースを分析・議論する。また、交渉や打合せの場面を再現したミニケースを用いて、小グループでシミュレーションを行う。

第11章:異文化で伝わるプレゼン技法①
「グローバルスタンダード」のプレゼンの仕方を学ぶ。まずは、目的や場面に合わせた様々なプレゼンスタイルと表現法を学ぶ。実際の例を分析しながら、聞き手の心を動かすプレゼンの方法考え、理解する。

第12章:異文化で伝わるプレゼン技法②
プレゼン準備の重要性を理解し、実際にアイデア出しからプランニングのプロセスを学ぶ。特にプランニングにおいては、論理的思考と構成法を学び、異文化の聴衆が理解しやすい流れを作れるようにする。

第13章:異文化で伝わるプレゼン技法③
第12回で学んだ内容を踏まえて、実際にスクリプトとパワーポイント作成法を学ぶ。スクリプトの流れとプレゼン独特の表現を、具体例を例示しながら解説する。また、パワーポイントについても、異文化で伝わる簡潔で明解な作成法を紹介する。

第14章:異文化で伝わるプレゼン技法④
様々なプレゼンの例を分析しながら、プレゼンの演出と表現法を学ぶ。また、プレゼン後の質疑応答での適切な答え方を解説し、プレゼンを補強し、好印象を与えるための対応法を身につける。

第15章:オンライン・ワークショップ③
第11回から14回で学んだプレゼン技法を駆使して、各人が作成したパワーポイント資料を使い、英語プレゼンを行う。発表から質疑応答まで通しの実践シミュレーション。講師からフィードバックをもらい、最終課題に取り組む。
受講上の留意点 大学の既定のスケジュール通りに遅延なく受講してください。
成績評価基準 出席率:30%
中間レポート①(英語で1000字以上):20%
中間レポート②(英語で1000字以上):20%
最終プレゼン動画(英語):30%
必読書籍 エリン・メイヤー著「異文化理解力」 英治出版 2015年出版
参考書籍 G.ホフステード他著「多文化世界」 有斐閣2013年出版
エドワード・T・ホール著「かくれた次元」 みすず書房 1970年出版
その他 ネイティブ講師による英語での授業が中心ですが、日本語の解説が入り、授業ビデオの要点となる箇所には日本語の字幕が付きます。支障なく受講するにはTOEIC700点以上の英語力があることが望まれます。
対面授業
対面授業を実施します。受講申込の際は「対面授業スケジュール」にて日程をご確認ください。