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講義名 24春 後期/グローバル経営戦略II
基準単位数 1
科目区分 グローバル・ビジネス(応用)
必修・選択 選択
配当年次 1・2年次
学修期間 学修期間1/2学期

担当教員
氏名
◎ 黒田 美礼

オフィスアワー eラーニングサイトおよびメールでの質疑応答を受け付けています。
(メールアドレスは大学院グループウェアのアドレス帳でご確認ください)
授業の概要 企業は、グローバル戦略において、グローバル拡張を積極的に目指す外向きの力と国内や域内といった狭い地域での活動を重視する内向きの力である相反する2つの力の間での緊張関係を管理する必要があります。今やグローバル化の進展に伴い、戦略的な機会や挑戦はもはや国内だけに分離している訳ではなく、その一方で、ローカルな市場機会や、グローバルな競争を行う上での有利・不利要因など、国によって重要な違いが依然として存在しています。国内外のグローバル企業はどのようにその緊張関係を克服してきたのか、1970-80年代にグローバル市場でいち早く基盤を固めた代表的な国内外の多国籍企業から、近年の製造業、サービス業などでのケースに学び、吉田先生の「グローバル経営戦略I」で学習したグローバル経営の基礎的知識体系をケーススタディにより実践的な理解に昇華させます。
なお、本講座はどのような戦略的アプローチをとることがグローバルビジネスでの成否に繋がるかを検証することに焦点を当てているため、海外オペレーション上のベストプラクティスあるいはモデリングなどの海外進出のためのHOW TOについては対象外としています。
学修目標 グローバル展開を推進するマネジャーが直面する戦略的問題をケースから把握・理解し、これらの問題に対処するためのツールやフレームワークをどう適用するかを学び、自社が抱える新たな課題を認識して、グローバルビジネスでの将来のあるべき姿を具体的に描き、発表できることが目標です。
授業計画 第1章 イントロダクション
理論編として提供される吉田先生の講座「グローバル経営戦略I」のレビューを行い、その上でグローバル事業における日本と日本企業の現在地を確認する。また、第2章以降のケーススタディで学習するグローバル戦略のポイントを整理する。

第2章 家電業界のグローバル化
日欧における代表的なグローバル企業の成功・失敗事例を検証し、特に組織面から海外展開における重要戦略と推移を確認する。
日系企業のケース(松下電器産業(現パナソニック))
欧米企業のケース(フィリップス)

第3章 小売業界のグローバル化
小売業を中心とするサービス業の海外進出の成否を分ける戦略を考察する。本章でも日欧の代表的な小売事業者の中国、アジア市場への展開に焦点を当てて、サービスの側面から成功の鍵を確認する。
日系企業のケース(イオン)
欧米企業のケース(仏カルフール)

第4章 対談
2010年代後半から日系企業の中でも新たなグローバルの潮流が見られる中で、本章では2名のゲストスピーカーをお招きして、その最前線でグローバルプロジェクトへの取り組みについてお話を伺っていく。
1.楢崎 浩一氏(SOMPOホールディングス株式会社 グループCDO 執行役専務、Palantir Technologies Japan株式会社代表取締役CEO、SOMPO Light Vortex株式会社 CEO)
2.鎌田 冨久氏(TomyK Ltd. 代表 / 起業家・投資家・イノベーター教育、株式会社ACCESS共同創業者)

第5章 技術新興国へのグローバル展開における機会と脅威
技術新興国へのグローバル展開における機会と脅威というテーマで、イスラエル、インド、スウェーデン、フィンランド、エストニア、の5カ国におけるオープンイノベーションを基盤とした様々なテック・スタートアップ企業の勃興、および国内外企業とのエコシステムの創生について学習する。また、日本企業によるこれらの国々での取り組み方についても検証していく。

第6章 技術新興国のグローバル展開から学ぶボーングローバルへの示唆
第5章の続きとして、イスラエルの状況を紹介し、その上で各国で成功した企業の特徴でもあるボーン・グローバル企業について、日系企業のケース、欧州企業のケースを取り上げ、最初からグローバルでスケールアップすることが 2020 年代の成功戦略に成りうるのか検証する。

第7章 対面授業
最終章では2つのテーマでディスカッション形式の対面授業の実施、およびレポートを作成する。
1.言語と国際化(楽天の「英語化」)(ディスカッション)
2.次世代のグローバル企業の条件(レポート作成)
受講上の留意点 「グローバル経営戦略I」と連続して受講することが望ましい。
成績評価基準 出席率 20%
第6章までの課題 40%
第7章における課題レポート提出および発表 40%
必読書籍 ケーススタディ教材(第7章のみ。こちらは対面授業前にお渡しします。)
参考書籍 グローバル経営入門 浅川 和宏著 日本経済新聞出版
ワールドクラスの経営 橋本勝則・昆 政彦・日置圭介著 ダイヤモンド社
その他 本科目は「グローバル経営戦略I」の授業内容の発展であり、両科目を連続して受講いただくことが望まれます。
本科目を履修申請される場合は、同学期に「グローバル経営戦略I」も履修申請してください。
但し既に「グローバル経営戦略論I」の単位を取得済の場合は、本科目のみの履修申請も可能です。
対面授業
対面授業を実施します。受講申込の際は「対面授業スケジュール」にて日程をご確認ください。