シラバス参照

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講義名 25春 前期/グローバル経営戦略I ※変更の可能性があります
基準単位数 1
科目区分 グローバル・ビジネス(コア)
必修・選択 選択
配当年次 1・2年次
学修期間 学修期間1/2学期

担当教員
氏名
◎ 吉田 宣也

オフィスアワー eラーニングサイトおよびメールでの質疑応答を受け付けています。
(メールアドレスは大学院グループウェアのアドレス帳でご確認ください)
授業の概要 「世界のフラット化」が言われて久しい。同時にグローバル対応の必要性が叫ばれ、海外企業の日本進出、日本企業の海外展開の事例(成功例、失敗例)にも事欠かない。このような状況のなか、本講座では、バズワードとして時に濫用される「グローバル経営」という言葉を客観的に見つめ直し、その定義と変遷の歴史を学ぶとともに、昨今の時代背景と事業環境に照らして、事例とともに整理分類を試み、それらの意義と価値について考察を加える。

※本講座の発展講座として、黒田講座「グローバル経営戦略II」を置く。受講者におかれては、まず本講座にてグローバル経営の基礎的知識を体系的に学び、次にその理解のもとに黒田講座によって、グローバル経営のより先進的な事例を研究することを推奨したい。
学修目標 グローバル展開の様々なレベルと方法を理解し、自らの所属する企業が実際どのような状況にあり、どのような課題に直面しているかを分析して、自社のグローバルビジネスを進展させるための提案をできるようにすること。
授業計画(各章)
第1回
タイトル
第1章 日本企業とグローバルビジネス環境
内容
日本企業をとりまく経営環境を、グローバルな視点から考察し、事業環境の変化とグロバリゼーションについて認識を深める。また本講座において探求するテーマが、おしなべて企業の存続にとっては避けて通れない課題であることを確認する。
第2回
タイトル
第2章 グローバル経営論概観
内容
グローバル企業について、その定義、歴史、時代分類を試みるとともに、社会経済システムの進展に合わせたグローバル企業の進化過程を理解し、それの果たしてきた役割を考察する。
第3回
タイトル
第3章 グローバル企業研究
内容
グローバル化に果敢に取り組み、成果をあげた日本企業を題材にとり、当該企業のグローバル戦略について、第2章で学んだ理論体系をベースに理解・分析を試みる。
第4回
タイトル
第4章 対面授業
内容
本章に向けて予め与えた課題に沿って調査考察してきた内容を各受講生が発表し、それを題材としてクラスでディスカッションを行う。
第5回
タイトル
第5章 これからのグローバルリーダーに求められるもの
内容
国境を越えた経営環境においてマネジメントを遂行する任務を帯びた組織の幹部には、どのようなリーダーシップの資質やスキルが求められるかを探求・整理・考察する。
第6回
タイトル
第6章 これからのグローバル企業に求められるもの
内容
第1章から第5章までの学びを踏まえて、これからのグローバル企業のあるべき姿、とるべき姿勢、持つべき価値観、社会で果たすべき役割、および進化の方向性を考察する。
第7回
タイトル
第7章 課題
内容
ここまでの全ての学びを踏まえ、各履修生の描く今後の方向性に沿った課題を与える。
受講上の留意点 大学の既定のスケジュール通りに遅延なく受講してください。

また、本科目の履修と同学期に、引き続き「グローバル経営戦略II」を受講することが望まれます。
成績評価基準 出席率 20%
小テスト 25%
第4章課題 25%
第7章課題 30%
必読書籍 特にありません
参考書籍 ・ワールド3.0の時代 (DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文)パンカジュ・ゲマワット (著), DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部 ダイヤメンド社
・領域を超える経営学 グローバル経営の本質を「知の系譜」で読み解く 琴坂将広(著) ダイヤモンド社(2014/2/21)
・VUCA時代のグローバル戦略 パンカジュ・ゲマワット(著), 琴坂 将広(翻訳) 東洋経済新報社 (2020/10/23)
・グローバル・ビジネス・マネジメント―経営進化に向けた日本企業への処方箋 一條和生, 野村総合研究所グローバルマネジメント研究チーム(編集)  中央経済社
・一橋ビジネスレビュー 2021年Sum.69巻1号―グローバル経営の再構築 一橋大学イノベーション研究センター(編集)  東洋経済新報社
・The New Global Road Map: Enduring Strategies for Turbulent Times (English Edition) (英語で読んでみたい方向け)Pankaj Ghemawat(著) Harvard Business Review Press (2018/5/1)
その他 本科目の授業内容の発展として「グローバル経営戦略II」が開講されており、両科目を連続して受講いただくことが望まれます。「グローバル経営戦略II」の履修を希望される場合は、本科目の履修申請時にあわせて「グローバル経営戦略II」も履修申請してください。

※本シラバスは開講前に変更になる可能性があります。ご留意ください。
事前学修・発展学修 事前学修:
・本講座の受講を開始するにあたって、「グローバル経営」という言葉に対する、①自身の定義をしてみてください。②本講座を受講しようと思ったときに立ち返って、なぜ興味を持ったのか、何を得ることに期待をしているか、③このテーマについて学ぶことが、自身のキャリアにとって、どのような意味がありそうか、を考察してみてください。
・講座の前半(第3章まで)で、グローバル経営についての体系的学修と、その実例としてのグローバル企業の研究を行うことになりますが、それを終えて、第4章に進む際までに、実在する任意のいくつかの企業に対し、前半で学んだグローバル経営の分類やフレームワークをあてはめてみる、という考察を試行してみてください。例えば「くら寿司」は、「日本経済新聞社」は、「雪印乳業」は、グローバル企業といえるだろうか?といった命題です。
・講座の後半では、「これからのグローバルリーダーとは?」、「これからのグローバル企業とは?」 といったテーマを議論します。そこで得られたものと、前半で得られた知見とをふまえ、第7章において最終課題に取り組んで頂きます。そのため、第6章までのテーマについて振り返り、再整理、理解度の自己チェック等を行ったうえで最終課題に取り組む、という準備が望まれます。

発展学修:
・第1章において、「グローバスビジネス環境における日本企業の位置づけ」をみたとき、日本企業は多くの課題を抱えていることを学びます。これを受けて、ご自身の勤務先企業、またはご自身が最も関心を寄せる企業について、その企業のグローバル環境における現在位置や方向性について考察を深めるようにしてください。
・第2章において、学問としてのグローバル経営を学びます。多数の理論体系があることがわかりますが、そのうち、ご自身にとって最もしっくりきたもの、「収穫」(英語で"Kay Takeaway"といいます)と思ったものは、どれだったでしょうか。その理由と、得られた気づきがあればご自身のノートに記してください。
※本項目、第2章「発展学修」作業は、第3章へ向けた「事前学修」とも位置づけられます。
・第3章では、実在する国内のグローバル企業をとりあげて研究します。この企業が、代表的な日本発グローバル企業と位置づけられる根拠を、第2章で体系的に学んだことをもとに、ご自身で確認してみてください。
・本講座修了後の発展学修事項として、事前学修の2点目に記載したことと主旨が重なりますが、グローバル経営に関して体得された考え方(フレームワーク)を使って、各自が生活や仕事のなかで触れるさまざまな企業にそれをあてはめ、各企業のグローバル成熟度や発展性を考察するのは、非常に有意義なことですので、長きにわたり推奨いたします。
対面授業
対面授業を実施します。受講申込の際は「対面授業スケジュール」にて日程をご確認ください。