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講義名 26春 前期/世界経済と政策対応
基準単位数 1
科目区分 グローバル・ビジネス(コア)
必修・選択 選択
配当年次 1・2年次
学修期間 学修期間1/2学期

担当教員
氏名
◎ 山﨑 達雄

オフィスアワー eラーニングサイトおよびメールでの質疑応答を受け付けています。
(メールアドレスは大学院グループウェアのアドレス帳でご確認ください)

受講者のうちまとまった人数から、講義とは別に対面ミーティングの希望が出た場合、希望者の日程が調整できれば対応いたします。
授業の概要 この講義では、初回に世界経済の見方、グローバルガバナンスの現状、コロナウイルスとロシアのウクライナ侵攻による経済ショック、生産性を伸ばす政策、中長期的にみた地政学リスク、そして足元の内外経済情勢などを概観。
第2回以降、97年のアジア通貨危機、2008 年のリーマンショック、2010 年の欧州債務危機という3つの異なる形態の危機の原因、政策対応、その結果として築かれた新しい金融規制をはじめとするグローバルガバナンスを研究します。
さらに中国の国家システム、人民元の覇権などについて概観したうえで、少子高齢化、生産性の低迷、所得格差の拡大、政府債務の増加など世界の共通課題について紐解き、財政政策、金融政策でいかに対応していくべきかを考察します。
学修目標 私の講義は、世界経済の現状を正しく認識し、将来の経済見通しや市場予測を立てていく上で必要な物の見方、情報の分析の仕方、データの解釈の仕方などを一通り習得することを目的とします。それにより、起業を目指す受講生が事業環境を判断する場合はもちろん、組織の一員である場合であっても、例えば上司から(それが社長であれ総理大臣であれ)激動する世界経済の何を見ておけば経営判断・政策判断を大きく間違えることがないのかと聞かれた時や、相手国のカウンターパート(ビジネスパートナーであれ外交交渉の相手であれ)と交渉を行う時でも臆することなく対応できる技術の習得を目指します。 そのためには、巷に溢れる雑多な情報の洪水に飲まれていてはいけません。基本となる政府の政策内容を知った上で、それを客観評価する役割を果たすIMFのような国際機関、G20のようなマルチの国際枠組みの評価、対応に目を光らせなければなりません。
授業計画(各章)
第1回
タイトル
第1章 導入編 「何を見れば世界経済がわかる?」
内容
足元の実際の経済実態を把握、分析、評価する手法を学ぶとともに世界の安全保障そして経済の国際秩序が大転換していること、そのなか、第二期トランプ政権、高市政権、中国、ウクライナなど政治、安全保障上の問題などが世界経済にどのような影響を与え、各国はどのような対応をしようとしているのか、時事ネタを取り入れながら解説します。この章を学ぶだけで、内外の政治・経済について、一般紙には書いていないような深い分析をできるようになります。
第2回
タイトル
第2章 アジア通貨危機
内容
途上国、新興国の債務危機は過去に多数例がありますが、新興国の通貨危機は、全く異なる様相を呈します。この危機の再来のリスクは現在でも継続しているので、危機の原因、対策を学ぶことは現在につながります。
第3回
タイトル
第3章 世界金融危機(リーマンショック)
内容
現在の世界経済もその影響を大きく引きずった2008年の世界金融危機とは何だったのか、それによって世界の金融秩序がどう変わったのか、それを正確に知ることが、現在、そして今後の世界経済を評価し、見通していく上で必要不可欠です。
第4回
タイトル
第4章 国際金融規制改革とIMF改革
内容
世界金融危機の再発防止のための処方箋としての国際金融規制改革は、我が国の金融業界も大きな地殻変動を生みました。金融規制改革の本質について学びます。また、世界を累次の金融危機から救う上で大きな役割を果たしたIMFについて、その機能、変遷を学びます。
第5回
タイトル
第5章 欧州債務危機
内容
統一通貨ユーロという特殊な条件下で起こった欧州債務危機について、その原因、波及の仕方、処方箋について知ることは、現在の欧州経済を理解するうえでも欠かすことはできません。
第6回
タイトル
第6章 中国経済 世界経済にとってリスクかチャンスか
内容
中国経済の帰趨が世界経済に大きな影響を与える現代、中国経済の構造変化、改革開放から逆方向に舵を切った習近平政権の政策、中国が直面する不動産問題、若年失業、低成長などについて学びます。
第7回
タイトル
第7章 世界の共通課題
内容
人口高齢化、社会保障費の増加、潜在成長率の伸びの鈍化、長期間続いたディスインフレとパンデミックが引き起こしたインフレ、AI革命といった世界共通の社会・経済の課題に対して、各国がどのように取り組んできたのか、今後、どう取り組んでいくべきかについて学びます。
受講上の留意点 大学の既定のスケジュール通りに遅延なく受講してください。
成績評価基準 章末の選択式課題と期末の論文問題の配点比は40:60とします。なお、論文は指示した長さの範囲内で簡潔に記述してください。
必読書籍 下記URLからダウンロードして参照してください。
・https://sbiferi.co.jp/assets/pdf/sgw/activityf_20260227_j1.pdf
「2040年の経済社会研究会」報告書 ―進化系フィジタル経済が拓くウェルビーイング社会―(2026年2月)
参考書籍 IMFのホームページからWorld Economic Outlook を探して参照してください

神田眞人編 図説国際金融 財経詳報社 2015
浅川雅嗣著 通貨・租税外交 協調と攻防の真実 日本経済新聞出版 2020
宮崎成人著 教養としての金融危機 講談社現代新書 2022
宮崎成人著 強い通貨、弱い通貨 ハヤカワ新書 2024
藤井彰夫著 「ガラパゴス・日本」の歪んだ円相場 日経プレミアシリーズ 2025

下記URL(独立行政法人経済産業研究所ホームページ)からダウンロードして参照してください。
・https://www.rieti.go.jp/jp/publications/dp/19j056.pdf
「21世紀日本を巡る国際金融環境の変化 ―為替政策と国際金融協調― 井戸 清人 国際経済研究所」

下記URLからダウンロードして参照してください。
・https://www.mizuho-rt.co.jp/publication/mhri_research/pdf/tn_c210811.pdf
「ニクソン・ショック 50周年 −国際通貨体制の未来− 前編 みずほリサーチ&テクノロジーズ 理事長 中尾武彦」(2021年8月11日)
・https://www.mizuho-rt.co.jp/publication/mhri_research/pdf/tn_c210813.pdf
「ニクソン・ショック 50周年 −国際通貨体制の未来− 後編 みずほリサーチ&テクノロジーズ 理事長 中尾武彦」(2021年8月13日)
その他 日経新聞に出てくる程度の基礎的な経済、金融の知識があることを前提として講義を進めます。不明な点はインターネットなどを駆使して自ら調べてください。
留意事項 春と秋に対面形式で公開特別講義を実施しますので、本講義の受講前(春)でも受講後(秋)でも、あるいは両方でも、都合のつく機会に是非ご参加ください。 特別講義では、世界経済、日本経済、財政、金融政策、為替政策、地政学情勢などについて、最新の情報、データ、そして関係者からのヒアリングなどに基づいて解説します。
特別講義を行う目的は、山﨑達雄教授の春学期の「世界経済と政策対応」、秋学期の「為替市場と為替政策」の受講予定者あるいは受講修了者、さらに一般の方に対して、最新情報に基づいて講義内容のアップデイトを行うとともに、対面形式かつリアルタイムで直接質疑応答できる機会を年に二回春と秋に提供するものです。多くの方のご来場をお待ちしています。
この特別講義の内容の一部は、山﨑達雄教授の上記の二つの講義の中に取り込みますので、特別講義は予習の意味合いもあります。
事前学修・発展学修 事前学修:G7やG20と言った国際会議が開催される際に、新聞やネットにその主要議題や世界経済見通しについて解説記事が掲載されますので、日ごろからこうした記事に接しておくことが期待されます。

発展学修:本講義で学んだことを基にして、現在の世界経済のどこにリスクが潜んでいるのか、それはどのような条件が揃うと、顕在化するのか、それは経済危機につながるのか、という視点で日ごろから考える習慣を作ることが重要です。
対面授業
対面授業は実施しません。