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講義名 24春 前期/ビジネス・ミクロ経済学
基準単位数 1
科目区分 経営数理・問題解決(発展)
必修・選択 選択
配当年次 1・2年次
学習期間 学習期間1/2学期

担当教員
氏名
◎ 石川 秀樹

オフィスアワー eラーニングサイトおよびメールでの質疑応答を受け付けています。
(メールアドレスは大学院グループウェアのアドレス帳でご確認ください)
授業の概要 ビジネスでの活用を念頭に、はじめにビジネスケースにおける課題を提示し、その課題解決のための有効な枠組みとしてミクロ経済学の思考法および理論を紹介する。誤った費用(コスト)分析が誤った判断を引き起こすケースや価格・出店戦略についてのケースなどを扱いながら、ミクロ経済学の理論そのままではビジネスに適用困難な場合には、どのような現実的対策が可能であるかを考える。なお、数式は多用せず、言葉とグラフによる論理展開によって、文系出身のビジネスマンにも理解できる内容とする。
学習目標 1) 機会費用、限界費用など経済学の費用概念を活用して、ビジネス上での課題を分析できる。
2) 行動経済学を活用することによって、一見非合理に見える人々の行動に法則性を見いだし、その理由を説明できる。
授業計画 第1章:経済学の思考法をビジネスに活かす【エコカー導入のケース】
インセンティブ、PDCA、機会費用、トレードオフの概念を理解する。

第2章:誤った費用分析が誤った判断を引き起こす【受注可否判断のケース】
各種費用の概念を理解し、生産量の決定には、平均概念ではなく、限界概念が重要であることを理解する。

第3章:市場経済の機能と限界【アウトソーシング判断のケース】
完全競争企業、独占企業の生産行動を理解し、ビジネスにおいてどのような意味を持つのかを考える。

第4章:ライバルとの駆け引き<ゲーム理論>【価格戦略・出店戦略に関するケース】
ゲーム理論における、ナッシュ均衡、囚人のジレンマ、フォークの定理を理解する。

第5章:情報不完全が現実経済をこう変える【大手ブランドのOEMか自社ブランドか判断するケース】
逆選択・モラルハザード・シグナリングという重要概念を理解し、ビジネスにおいてどのような意味を持つのかを考える。

第6章:人はなぜ保険に入るのか<期待効用理論>【成果型賃金体系の導入検討のケース】
期待効用理論を学び、その考えを使って、不確実な状況での合理的意思決定について学び、保険・資産運用・賃金などのビジネスとの関係を考える。

第7章:合理性と非合理性が入り交じる相場<行動経済学>【ネット証券の新サービス企画のケース】
合理的と仮定した経済学のモデルが現実には通用しないことが多く、現実の非合理を理論的に説明しようという行動経済学を理解し、行動経済学のビジネスへの展開を考える。
受講上の留意点 1) 経済学や数学の基礎知識は不要です。
2) 仕事を振り返り改善につなげようという意欲が必要です。
3) 授業で知り得たビジネス情報・個人情報に関しては、守秘義務を負います。
4) 掲示板などを通じて、自分の経験や考えを他の学生と共有することが期待されます。
成績評価基準 毎回の確認テスト(70%)+期末レポ-ト(30%)
確認テストは、課題の要求を全て満たせば80点、加点事項10点、残り10点はディスカッションへの貢献度で判断。
必読書籍 特にありません
参考書籍 石川秀樹「ケーススタディで学ぶ入門 ミクロ経済学(電子書籍版)」PHP研究所2010
その他 特にありません
対面授業
対面授業は実施しません。