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講義名 24秋 前期/金融インフラと情報技術~次世代・デジタル金融の展望
基準単位数 1
科目区分 金融・財務(応用)
必修・選択 選択
配当年次 1・2年次
学修期間 学修期間1/2学期

担当教員
氏名
◎ 中山 靖司

オフィスアワー eラーニングサイトおよびメールでの質疑応答を受け付けています。
(メールアドレスは大学院グループウェアのアドレス帳でご確認ください)
授業の概要 WEB3等へ対応した全く新しいサービスが次々と生まれる昨今、伝統的な金融機関も変化することが求められており、金融のデジタル化、次世代金融サービスへの対応は否応なしに進んでいます。「金融インフラと情報技術」は、金融と情報技術の関りに焦点を当てつつ、金融機関、中央銀行、金融ネットワーク、決済インフラ等を概観するとともに、金融のDX化や次世代金融サービスについても扱う基礎科目です。金融インフラの現状及びそれを支える情報技術についての理解を深め、これからの金融サービスのあるべき姿を論じるうえで必要な知識を身につけます。本科目を学修したうえで、一般的な金融関係諸科目を履修すると、金融DX人材候補となりうるほか、金融機関の経営判断にも役立ちます。
学修目標 金融は情報技術なしでは成り立たない先端的な情報処理産業であること、および金融を取り巻く環境が劇的に変化しており、金融機関が生存をかけて変革を迫られていることを理解したうえで、それらの具体例を自らの言葉で表現できるようになること。
授業計画(各章)
第1回
タイトル
第1章 金融と情報技術の関わり
内容
第1節 金融ITシステムの歴史
第2節 金融分野におけるITシステムの重要性
第3節 金融サービスの信頼性確保と情報技術
事前学修
コンピュータや通信ネットワークの活用の歴史について調べ、どんな業界での活用が多いのか、どんな課題解決の手段として使われてきたのか等を自分なりの仮説を立てた上で、受講してください。
発展学修
金融ITシステムには、金融業界とIT技術の両方を深く理解することが求められますので、全銀協、日本銀行、金融ITベンダー等が公開する情報をフォローしたり、IT資格、金融関連資格を取得することも視野に入れた継続的な学修も有効です。
第2回
タイトル
第2章 金融機関のITシステム
内容
第1節 金融ITシステムの特性
第2節 基幹システムの最近の流れ
第3節 金流・商流の一致
事前学修
金融機関の使命・役割を整理し、その上で銀行では具体的にどんな業務を行っているのかについて把握に努めた上で、受講してください。
発展学修
金融機関は厳しい規制を受けているため、情報セキュリティ、プライバシー保護、事業継続計画(BCP)など、金融業界特有の規制への対応について、調べてみることも有効です。
第3回
タイトル
第3章 決済インフラ等概論
内容
第1節 金融市場インフラ(FMI)
第2節 資金決済インフラ
第3節 証券決済インフラ
事前学修
お金は経済を循環する血液のようなものと言われることがありますが、例えば、あなたが普段から稼ぎ、使っているお金を例に、そのお金はどのようなところを循環し、その時どのような金融システムが関わっているのかを調べ、把握した上で受講に臨んでください。
発展学修
金融ITインフラシステムは、社会基盤を支える重要な役割を担っています。海外の金融ITインフラについての情報を集め、日本には何が足りないのか、日本の進むべき方向はどこなのか、考察を試みてください。
第4回
タイトル
第4章 金融機関のDX
内容
第1節 金融におけるDX
第2節 金融機能の再構築
第3節 金融におけるAI活用
第4節 新しい金融サービス
事前学修
DXとは何か、DX関連用語にはどのようなものがあるかについて、ネット検索などを活用して関連知識の把握に努めた上で、受講してください。
発展学修
小テストの結果を踏まえ、講義内容に関する理解度を再確認するとともに、Fintechや金融機関のDXの事例を調べ、成功している場合の共通点について考察してみてください。
第5回
タイトル
第5章 電子マネー概論
内容
第1節 電子決済と電子マネー
第2節 電子マネーの仕組み
第3節 電子マネーを実現するIT
第4節 電子マネーの安全性
事前学修
普段から利用している身の回りの決済サービス等を洗い出し、それらの特徴を纏めるとともに、電子決済や電子マネーとは何かについて自分なりの考え方を纏めたうえで、受講してください。
発展学修
小テストの結果を踏まえ、講義内容に関する理解度を再確認するとともに、講義を受講することで得られた電子マネー等に関する知見を意識して、自ら利用している既存の決済サービスの特性や法的裏付けなどに関して考察を試みてください。
第6回
タイトル
第6章 デジタル金融関連の基礎技術
内容
第1節 暗号技術概論
第2章 暗号の仕組み
第3章 暗号の危殆化と次世代暗号
事前学修
暗号とは何か、暗号技術は世の中のどこで、どんな用途で使われているのかについて、身近な事例を調べた上で、受講してください。
発展学修
小テストの結果を踏まえ、講義内容に関する理解度を再確認してください。その上で、ビジネスで暗号技術を活用するためには、技術的な知識だけでなく、ビジネスモデルとの連携、法規制への対応、市場動向の把握など、幅広い知識とスキルが求められますので、意識した学修を進めてください。
第7回
タイトル
第7章 次世代金融
内容
第1節 仮想通貨(暗号資産)
第2節 次世代金融概論
第3節 次世代金融展望
事前学修
暗号資産の社会的意義について、多角的な観点から自分なりの考え方をまとめた上で、受講してください。
発展学修
金融ITは急速に進化しています。ブロックチェーン、AI、機械学習などの最新技術について常に情報をアップデートしつつ、将来の金融の姿がどうなっているのかを想像してみましょう。
受講上の留意点 大学の既定のスケジュール通りに遅延なく受講してください。
成績評価基準 出席状況30%、各章確認テスト20%、期末課題50%
必読書籍 特にありません。
参考書籍 ・金融情報システム白書(金融情報システムセンター<FISC>)最新号
・決済システムレポート(日本銀行)(2019年3月)
その他 特にありません。
対面授業
対面授業は実施しません。