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講義名 24春 後期/管理会計(小林)
基準単位数 1
科目区分 金融・財務(コア)
必修・選択 必修
配当年次 1年次
学習期間 学習期間1/2学期

担当教員
氏名
◎ 小林 英幸

オフィスアワー eラーニングサイトおよびメールでの質疑応答を受け付けています。
(メールアドレスは大学院グループウェアのアドレス帳でご確認ください)
授業の概要 この授業では、管理会計が企業の内部に提供する情報と、企業で働く人々に与える影響に着眼して、管理会計システムの設計や、その運用のあるべき姿を考えていきます。
管理会計の元々の目的は、会計データを初めとして、企業の経営に役立つデータを、企業の内部に提供することです。つまり「情報システム」としての役割です。企業の現場に存在するのは会計データだけでは勿論ありません。仕事の質を高めるための仕組みや、働く人たちの心理・感情というものも、企業の経営に影響を及ぼすものです。
この授業では、会計データを中心とした情報システムとしての役割と、それらが企業で働く人々に与える影響、すなわち「影響システム」としての役割に着眼して進めていきます。影響システムとしては特に、人は測定されることによって行動を変えるものだという点に注目して、その理由や適切な対処方法などを掘り下げていくことにします。
学習目標 1)管理会計の一般的な知識を習得し、管理会計が企業で働く人々に与える影響を理解したうえで、所属する企業の現状に当てはめて分析できるようになること。
2)管理会計システムの設計・運用のあるべき姿を情報システム・影響システムの両面から考察し、一定の解を得ること。
3)人は測定されると行動を変えることに留意し、所属する企業において、管理会計システムの設計・運用を改善できるようになること。
授業計画 第4章は対面授業、そのほかはビデオによる授業となります。
第1章 
まず「管理会計の目指すもの」と題して、経営システムとしての管理会計、イノベーションのための管理会計、そして利益とは何か、ということをお話しします。

第2章
本章では管理会計システムを理解して頂くために、キャッシュに注目する管理会計、組織と管理会計、責任センターと最小単位、というお話をします。

第3章
本章では原価計算と利益計算の話をします。それらは簡単ではないという点にフォーカスして、原価計算の方法と歪みの話と、利益計算の難しさというお話をします。その上で、原価管理・利益管理について説明します。

第4章
対面授業です。テーマは、「人はなぜ測定されると行動を変えるのか」。この授業の中心的なテーマであり、また必読図書として挙げる伊丹・青木『現場が動き出す会計』のテーマでもあります。ここまでに得られた知識と、皆さんの日常の経験から、考えをまとめて事前に提出して頂きます。提出後、対面授業に出席する人たちはグループに分かれて討議を行い、授業当日に、グループとしての発表をして頂きます。

第5章
本章では、資産管理と予算管理の話をします。資産管理としては資産効率の考え方と影響システムとしての側面を、また予算管理としてはその歪みと影響システムとしての側面を説明します。

第6章
本章では、管理会計の事例としてアメーバ経営を取り上げます。製造部門の時間当たり採算の話と、営業部門や研究開発部門への適用について理解して頂いた上で、アメーバ経営の利点と難点を提示します。

第7章
本章では、「管理会計の深化と進化」というテーマのもとで、投資採算計算と研究開発管理の話をします。そして最後に「管理会計の向こうにあるもの」について考察をします。
受講上の留意点 大学の既定のスケジュール通りに遅延なく受講してください。
第4章の事前課題は出欠に拘わらず全員提出してください。
成績評価基準 ・第1章~第3章、第5章~第7章:小テスト 各章10点、計60点
・第4章:事前課題 40点
必読書籍 伊丹敬之・青木康晴(2016) 『現場が動き出す会計』日本経済新聞出版社。
ただし、必ず読んで授業に臨む必要があるのは第4章の対面授業だけです。その必読箇所は配信しますので、必ずしも書籍を購入する必要はありません。
参考書籍 授業の中で、必要に応じて提示します。
その他 ・第4章の対面授業に出席しなくても減点はありません。
優秀な発表をしたグループなど、出席者に加点をすることはあります。
・本科目と「管理会計(柴崎)」は大学のカリキュラム上は同一科目であるため、いずれか一方しかご受講いただけません。お申込みの際はご注意ください。
対面授業
対面授業を実施します。受講申込の際は「対面授業スケジュール」にて日程をご確認ください。