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講義名 24秋 通期/コーチング
基準単位数 2
科目区分 組織・人的資源(応用)
必修・選択 選択
配当年次 1・2年次
学修期間 学修期間1学期

担当教員
氏名
◎ 重田 孝夫

オフィスアワー eラーニングサイトおよびメールでの質疑応答を受け付けています。
(メールアドレスは大学院グループウェアのアドレス帳でご確認ください)
面会やWebでのミーティング等を希望する場合は、事前に希望日時をメールでご連絡ください
授業の概要 ポジティブ心理学も活用して、単なるコミュニケーション・スキルの改善でなく、自ら学び成長する人材を育てるためのコーチングに必要な動機付け理論や管理スタイル、行動特性について学び、職場での試行・実践を通して、習得を図ります。

ティール型のセルフ・マネジメントを機能させるには、コーチングのスキルが不可欠です。
内発的動機づけを高めるために、
1) 部下に自律的でチャレンジングな目標を設定してもらう
2) 発揮された部下の優れた行動を認知する
3) 有能感につながる的確なフィードバック
を行ううえでの自らの改善点を認識してもらい、課題克服のための支援を行います。
学修目標 上司が指示しなくても、
「作業時間とミスの削減のために、入金通知書のフォームをエクセルで作成し、支店入金分が自動転記・印刷されるマクロを教材やインターネットで調べ、上司の助言を参考にして作り上げた。」
「政治・経済環境の変化で、今後、中国のサプライヤーからの商品供給に支障をきたすかも知れないとの情報を入手。早速、別のサプライヤーの代替商品を選定し、価格、品質、供給体制、商品本体の特徴等の比較資料を作成した。」
といった行動を自主的に発揮できる人材を育成するための要点を学びます。

そして、自らの改善点を把握し、継続的に上達できるようになることを目指して:
1)自らの実際の失敗に学び、次の局面でのよりよい行動を具体的にイメージする
2)動機づけ理論を踏まえて、特定の個人に対して実際に動機づけに有効な対策を立案する
3)相手と状況に応じた管理スタイルとして何か有効かを学び、特定の相手に対して、効果的なアプローチをとる
4)自らの具体的でチャレンジングな目標と主体的に自ら取り組む優先課題を設定する
5)部下にキャリア開発につながる行動特性を意識して、優れた行動のイメージを描き、発揮してもらうようにするのが目標です。
やってみて必ずしも最初から上手くできる訳ではありませんが、的確な振り返りを通して、授業後において上達できるようになることが求められます。
授業計画(各章)
第1回
タイトル
第1章 コース・オリエンテーション コーチングの意義と役割
内容
第1章では、受講の留意点、成績評価基準の説明のあと、コーチングの定義を説明し、学習目標を解説します。
第2回
タイトル
第2章 学び方、習い方、教え方
内容
第2章と第3章では、学び方、習い方、教え方を学び、学習サイクルを回すことの有用性を理解したうえで、失敗から上手く学べるか試してみます。第3章は対面授業です。
第3回
タイトル
第3章 自ら鍛える人材の育成の要点(対面授業)
内容
第4回
タイトル
第4章 動機付け理論1
内容
第4章では、欲求理論や期待理論などの1960年代までにまとめられた組織行動学の“古典的”動機づけ理論をおさらいし、第5章ではさらに、心理学での“古典的”動機づけ理論、1970年代以降に研究を通してまとめられたフロー理論、達成目標理論を学び、最後にビジネスの現場での展開を念頭においた上達目標を活用した動機づけを解説します。
第5回
タイトル
第5章 動機付け理論2
内容
第6回
タイトル
第6章 実例研究
内容
第6章は、動機づけの課題レポートの実例研究です。
第7回
タイトル
第7章 活用局面別のコーチング~目標設定~
内容
第7章と第8章では、目標による人材マネジメントでの活用局面別のコーチングの要点を学びます。目標による人材マネジメントでは、イ)目標設定面談で、本人を伸ばす目標と課題を設定してもらうようにします。ロ)月に1回は、1on1のレビューを行い、熟達を図る取り組みを確認し、優れた行動をイメージするとともに、発揮された行動を認知します。そして、ハ)評価面談は、点数づけではなく、今後の改善・向上を図る場として、育成を図ることが求められます。
第8回
タイトル
第8章 活用局面別のコーチング~月次レビュー、評価面談~
内容
第9回
タイトル
第9章 目標設定の考え方と方法
内容
第9章は、目標設定のための方法をビデオで学び、実際に自らの目標を設定してみます。それを受けた実例研究も行います。
第10回
タイトル
第10章 管理スタイルその1
内容
第10章と第11章では、6つの管理スタイル(リーダーシップ・スタイル)とコーチングの関係を学び、実際に現場での特定の局面、相手を取り上げて、どのような行動を発揮することが有効かを学びます。
第11回
タイトル
第11章 管理スタイルその2
内容
第12回
タイトル
第12章 実例研究
内容
第12章は、管理スタイルとコーチングの実例研究です。
第13回
タイトル
第13章 行動特性の概念と概要
内容
第13章と第14章では、行動特性(コンピテンシー)について学び、行動レベルを高めるためのコーチングのあり方を学び、相手に優れた行動を発揮してもらい、それを的確に認知できるための訓練として課題に取組みます。第15章がそれを受けての実例研究です。
第14回
タイトル
第14章 行動特性をベースとした行動指針の活用
内容
第15回
タイトル
第15章 実例研究
内容
受講上の留意点 第4章と第5章といった具合に2つの章で一つのテーマを扱い、それに関した課題がある場合、通常の授業スケジュールとは異なり、2つの章を同時に公開します。コースマップで課題レポートの提出期限を確認し、授業ビデオを計画的に視聴して、課題に取り組んでください。

5つの課題レポートでは、実際の事例を取り上げて、理論やコンセプトを適用していただきます。他の受講生から提出された実例を取り上げて「実例研究」として学びます。

対面授業(スクーリング)が1回あります。事前に「対面授業スケジュール」で日程を確認のうえ、できるだけ出席してください。
成績評価基準 1)5つの課題の報告を期限内に提出すること。
2)学習テーマに関し、最低1回、合計で5回以上、投稿をすること。
の2つをクリアすれば「C」。
その上で、報告の内容、投稿の質・量を判断して、「A」ないし「B」評価。
必読書籍 リチャード・ボヤツィス、メルヴィン・L・スミス、エレン・ヴァン・オーステン著『成長を支援するということ』英治出版 2024年
参考書籍 C.ピーターソン『ポジティブ心理学入門:「よい生き方」を科学的に考える方法』春秋社2012年
D.ゴールマン他『EQリーダーシップ』日本経済新聞社2002年
エドワード・デシ他『人を伸ばす力』新曜社1999年
鹿毛雅治編『モティベーションをまなぶ12の理論』金剛出版2012年
重田孝夫「コーチング・スキルを補う目標設定の工夫と面談の進め方」支援対話研究 第1号 2013年、
重田孝夫「内発的動機づけを高める月次レビューのすすめ 」支援対話研究 第3号 2016年
その他 ・コーチングをする対象となる人が身近にいること。
・「ヒューマン・リソース・マネジメント」(重田孝夫)を受講していることが望ましい。
事前学修・発展学修 事前学修:第3章の対面授業までに必読書を読み、コーチングの主な対象者と自らの信頼関係、対象者の価値観と将来のビジョンの理解の度合いを整理しておく。
発展学修:課題レポートに関した実践の省察を通して、自らの行動の改善、上達のために事上磨錬を展開する。
対面授業
対面授業を実施します。受講申込の際は「対面授業スケジュール」にて日程をご確認ください。