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講義名 24秋 前期/組織行動学(宮迫) ※仮
基準単位数 1
科目区分 組織・人的資源(コア)
必修・選択 必修
配当年次 1年次
学習期間 学習期間1/2学期

担当教員
氏名
◎ 宮迫 純

オフィスアワー eラーニングサイトおよびメールでの質疑応答を受け付けています。
(メールアドレスは大学院グループウェアのアドレス帳でご確認ください。)
授業の概要 組織行動(Organizational Behavior, OB)とは、組織の中での人々の行動を指します。組織行動学が対象とするのは、仕事の組織です。誰もがキャリアの中で、任務、目標、プロジェクトの達成のために他の人々に頼り、頼られ、またリードする必要があります。経営管理の人間的側面をより理解することによって、他のコースで学んでいるスキルをより一層活かせる様になります。この授業では、個人、対人関係、集団の3つのレベルでOBに焦点を当てます。性格・人格、意思決定、動機付け、対人関係、影響力・説得力、チーム効果などのテーマについて考察していきます。
学習目標 このコースの目標は、主に以下の4つです
1)OBの概念に関する知識を高め、組織およびその中の人々の仕組みを理解し、分析できるようにすること。
2)OBの概念を実世界の問題に応用する機会を提供することにより、リーダーシップ、マネジメント、およびコラボレーションする能力をさらに発展させること。
3)自分に磨きをかけ、キャリアを伸ばすために効果的な学習方法を理解し、授業で学んだことを新たに試行・実践することによって、より主体性を持った能力開発が出来るようになること。
4)多様性と包括性のある効果的な学習コミュニティの構築に貢献し、その経験をビジネスにおいても活かせるようになること。
授業計画 第1章:概要
学習目標や授業の受け方を説明、学習方法のあり方を解説し学習効果を高めるためのポイントを確認します。

第2章:自己認識
組織の一員である自身の性格や価値観の理解を深める事は組織行動においては不可欠です。自分自身の長所・短所、仕事スタイルや周囲との関係の作り方、理想的なチームのあり方について考察していきます。

第3章:意思決定
この章では個人と集団の意思決定プロセスとそれに伴うリスクについて説明します。近年の組織行動論に大きな影響を与えている行動経済学のいくつかの概念を実例を用いて解説し、認知バイアスのリスクに対する理解を深め、対処していく方法を考察していきます。

第4章:動機(モチベーション)づけ、価値観、目標、意義づけ
この章では効果的な動機(モチベーション)づけについて考察します。仕事に対する価値観、目標、意義づけなどの概念や理論を踏まえて実際のデータを用いながら説明していきます。ここで得られた知識をうまく活用していくための状況に応じての実践の仕方についても触れていきます。

第5章:対人関係
自己や他者の感情を正しく知覚し、また自分の感情をコントロールしていく技術や能力は組織行動において不可欠です。この章ではエモーショナル・インテリジェンス(感情知能)の概念を用いて、より効果的な対人関係を構築する方法について考察していきます。

第6章:影響・説得力
どれだけ優秀であっても地位や権力に頼るだけでは組織において全てを成し遂げるには限界があります。また逆に、ただ単に他者からの指示に従うだけでは自分が望んでいる結果には繋がらない可能性が大です。この章では影響力や説得力を駆使して任務やプロジェクトを自分が進めたい方向に持っていく方法を考察します。

第7章(対面授業):集団とチーム
一人ではできない仕事をグループやチームで協力して成し遂げるのは、組織行動の根幹です。集団心理や集団で行動する際に表れやすい傾向を踏まえ、チーム力を高めるためのポイントを考察します。さらに組織における多様性の利点と、その様なチームを作る上での挑戦についても考えていきます。
受講上の留意点 ・大学の既定のスケジュール通りに遅延なく受講してください。
・オンラインでのディスカッションを実施します(成績評価基準に記載の「投稿」に該当します)。詳細は講座内で指示します。
・対面授業が1回あります。事前に「対面授業スケジュール」にて日程を確認のうえ、できるだけ出席してください。
成績評価基準 投稿25%
オンライン上での授業ですので投稿は学習成果を向上させる重要な項目の一つです。組織行動は特に授業を受ける皆さんの積極的な参加が学びの質に大きく貢献します。投稿に関連した成績評価は量よりも質を重視します。高い点数を取るために毎週何度も投稿する必要はありません。だからと言って全く投稿の実績が無いと評価は低くなってしまいます。特に有意義な投稿は以下の条件を満たしています。1)示唆に富む質問 2)実際の経験に基づいて授業に関連した事例を述べる 3)それまでされた投稿に建設的なコメントや質問をして議論または理解の質を深める

課題75% 
出来るだけ状況を具体的に述べ、授業でカバーした内容を的確に回答に反映させることが良い評価につながります。しかし、紹介された理論や考えに必ずしも同意する必要はありません。異なる意見でも回答の質が斬新、具体的かつ説得力があれば高評価につながります。情報やデータの引用をする場合は必ず引用先を明記して下さい。量の条件は特に設けませんが目安としては一つの課題に対し(幾つかの質問が含まれます)A4サイズで1-2ページ程度です(1,500~2,500字)。

1章、2章、4章、5章、6章で個人課題がでます。1章で出される課題は全体評価の5%、それ以外はそれぞれが全体評価の10%になります(計45%)。
グループワークの課題が2回あります。それぞれ全体評価の15%になります。メンバー全員が同じ評価を受けます(計30%)。
必読書籍 なし。
参考書籍 ダニエル・カーネマン「ファスト&スロー あなたの意思はどの様に決まるか?」ハヤカワ文庫
リチャード・セイラー、キャス・サンスティーン「Nudge 行動経済学 完全版」日経BP
ロバート・チャルディーニ「影響力の武器[新版]:人を動かす七つの原理」誠信書房

その他、各章で引用する論文・記事等は主として英語になりますが和訳を付けて必要に応じて配布します。
その他 特にありません。
対面授業
対面授業を実施します。受講申込の際は「対面授業スケジュール」にて日程をご確認ください。