SBI大学院大学
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シラバス参照
講義名
25春 前期/サステナビリティ・マネジメント ※変更の可能性があります
基準単位数
1
科目区分
戦略・マーケティング(応用)
必修・選択
選択
配当年次
1・2年次
学修期間
学修期間1/2学期
担当教員
氏名
◎ 松原 恭司郎
オフィスアワー
eラーニングサイトおよびメールでの質疑応答を受け付けています。
(メールアドレスは大学院グループウェアのアドレス帳でご確認ください)
授業の概要
気候変動やジェンダー平等が市民の関心事となり、機関投資家を始めとする資金提供者によるESG(環境・社会・ガバナンス)評価のウエイトが高まっています。
2030年を達成期限とする国連のSDGs(持続可能な開発目標)について表層的な理解や誤解がある中で、肝心の環境はプラネタリーバウンダリー(地球の限界)を超えつつあり、カラフルなホイールバッジや17のアイコンから一歩踏み込んで考える時期に来ています。
本授業では、サステナビリティ(持続可能性)、サステナブル・ディベロプメント(持続可能な開発)、SDGsの本質を理解し、サステナビリティ・マネジメントの全容を学修します。
学修目標
1)SDGsの目的、特徴、構成そして17の目標のポイントを説明できる(第3章、4章、5章)。
2)サステナビリティ・マネジメントの必要性と利用可能なフレームワーク(第1章、2章)を理解し、ある程度活用することができる。
3)サステナビリティ・マネジメントのアプローチ(第6章、7章)の概略を理解し、サステナビリティを考慮したビジネスモデル、戦略の構想、設計に活用することができる。
授業計画(各章)
第1回
タイトル
第1章 サステナビリティが求められる背景
内容
はじめに
第1節:サステナビリティ
(1)サステナビリティ(持続可能性)
(2)サステナブル・ディベロプメント(持続可能な開発)
(3)SDGs(持続可能な開発目標)
(4)レジリエンス(強靭さ)
(5)「エスカルゴ・ダイアグラム」
第2節:「環境課題(1)気候変動」
(1)プラネタリー・バウンダリー(地球の限界)
(2)人新世(アンソロポシーン)
(3)人口問題
(4)気候変動と対応策
第3節:「環境課題(2)生物多様性」と「社会課題」
(1)生物多様性
(2)人権問題と人権デューデリジェンス
第4節:サステナビリティ・マネジメントのコンセプト
(1)パーパス
(2)TBL、CSRとCSVの関係
(3)CSV(共通価値の創造)
(4)ESG(環境、社会、ガバナンス)
(5)ステークホルダー資本主義
おわりに
第2回
タイトル
第2章 サステナビリティのためのビジネス・ソリューション
内容
はじめに
第1節:ドーナツ・エコノミクス(ドーナツ経済学)
(1)ドーナツの基本要素
(2)ドーナツの中に留まるための5つの決定要因
(3)ドーナツ・エコノミクスの「7つの思考法」
第2節:サーキュラーエコノミー(循環経済)
(1)ハイパー消費: リニア・エコノミー
(2)3R: リデュース、リユース、リサイクル
(3)サーキュラーエコノミー: 「バタフライ・ダイアグラム」
(4)ケース: ファッション産業のサーキュラーエコノミー
第3節:ビジネスモデルの見える化とパターン
(1)ビジネスモデルに係る研究の系譜
(2)ビジネスモデルと(事業)戦略の関係
(3)ビジネスモデルの見える化
(4)ビジネスモデルのパターン
第4節:サステナブル・ビジネスモデルのパターン
(1)サステナブル・ビジネスモデル
(2)シェア(シェアリング・エコノミー)
(3)サービス(サービス・ドミナント・ロジック)
(4)サブスクリプション
(5)オープン(オープン・イノベーション)
(6)パーソナライゼーション
おわりに
第3回
タイトル
第3章 「2030アジェンダ」とSDGsの概要と特徴
内容
はじめに
第1節:「2030アジェンダ」とSDGsの概要
(1)「2030アジェンダ」とSDGsが描く未来
(2)国連文書「2030アジェンダ」とSDGs
(3)SDGsのアイコン
第2節:「2030アジェンダ」とSDGsの特徴
(1)「2030アジェンダ」の概要
(2)SDGsの「5つのP」
(3)SDGsの三階層
(4)SDGsのウェディングケーキ・ビュー
(5)SDGsの相互関係性
第3節:SDGsのターゲット・レベル
(1)SDGsターゲットのタイプと期限
(2)「SDGsターゲット-Map」
(3)SDGsターゲットとビジネス・アクションの関係
第4節:ビジネスが重視するSDGsとSDGsウォッシュ
(1)企業のステークホルダーとSDGs
(2)ビジネスが重視するSDGs
(3)中堅中小企業とSDGs
(4)SDGsウォッシュ
おわりに
第4回
タイトル
第4章 SDGsの個別レビュー(1)SDG1~8
内容
はじめに
第1節:人間(People)領域(1):SDG1~2
(1)SDG1:貧困をなくそう
(2)SDG2:飢餓をゼロに
第2節:人間(People)領域(2):SDG3~4
(1)SDG3:すべての人に健康と福祉を
(2)SDG4:質の高い教育をみんなに
第3節:人間(People)領域(3):SDG5~6
(1)SDG5:ジェンダー平等を実現しよう
(2)SDG6:安全な水とトイレを世界中に
第4節:豊かさ(Prosperity)領域(1):SDF7~8
(1)SDG7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
(2)SDG8:働きがいも経済成長も
おわりに
第5回
タイトル
第5章 SDGsの個別レビュー(2)SDG9~17
内容
はじめに
第1節:豊かさ(Prosperity)領域(2):SDG9~11
(1)SDG9:産業と技術革新の基盤をつくろう
(2)SDG10:人や国の不平等をなくそう
(3)SDG11:住み続けられるまちづくりを
第2節:地球(Planet)領域(1):SDG12~13
(1)SDG12:つくる責任つかう責任
(2)SDG13:気候変動に具体的な対策
第3節:地球(Planet)領域(2):SDG14~15
(1)SDG14:海の豊かさを守ろう
(2)SDG15:陸の豊かさも守ろう
第4節:平和(Peace)とパートナーシップ(Partnership)領域:SDG16~17
(1)SDG16:平和と公正をすべての人に
(2)SDG17:パートナーシップで目標を達成しよう
おわりに
第6回
タイトル
第6章 サステナビリティ・マネジメント(1)戦略に組み込む
内容
はじめに
第1節:グローバル・フレームワーク
(1)個人とビジネスのSDGs達成に向けたアプローチの違い
(2)「SDG Compass」
(3)「SDGインパクト基準」
第2節:「SDGコンパス」の活用
(1)戦略プロセスと「SDGコンパス」
(2)「バリューチェーン・マッピング」
(3)マテリアリティの特定
(4)ロジックモデルとKPI
(5)「SDGコンパス」の活用状況
第3節:戦略マップ/BSCの基本
(1)戦略マップ/BSC
(2)戦略マップ/BSCを活用した戦略マネジメント
(3)KPI(重要業績評価指標)
(4)カスケード(展開)
第4節:戦略マップの活用
(1)戦略マップ(CSV版)
(2)戦略マップ(CSV版)の例
おわりに
第7回
タイトル
第7章 サステナビリティ・マネジメント(2)コミュニケーションと開示
内容
はじめに
第1節:統合報告の概要
(1)統合報告フレームワーク開発の背景
(2)国際統合報告フレームワーク (I<IR>フレームワーク)の概要
(3)ビジネスモデル 「オクトパス・ダイアグラム」
(4)6つの資本
第2節:統合報告の実態
(1)参照ガイドライン
(2)日本の統合報告書 ベタープラクティス
(3)統合報告 ベタープラクティス事例(オムロン)
第3節:サステナビリティ関連情報開示の国際的動向
(1)サステナビリティ情報 関連組織の動き
(2)ISSB開示基準の構成と4つの柱
(3)ダブルマテリアリティ
第4節:SDGsに係る日本の課題と「ポストSDGs」
(1)サステナビリティ/SDGsに係る日本の課題
(2)ポストSDGs
おわりに
受講上の留意点
*再試験は実施しない。
成績評価基準
各章課題(35%)+期末課題(65%)
※但し各章の動画を全て視聴することを必須とする。未視聴の動画がある場合は、その章の課題については採点対象外とする。
必読書籍
・『サステナビリティ・SDGs経営』松原恭司郎、2022、同文舘出版
参考書籍
・『図解ポケット SDGsがよくわかる本』松原恭司郎、2019、秀和システム
・『ビジネスモデル・マッピング教本』松原恭司郎、2013、日刊工業新聞社
・『<新版>松原流:戦略マップ/BSCとOKRの連携教本』松原恭司郎、2018、日刊工業新聞社
その他
特にありません
※本シラバスは開講前に変更になる可能性があります。ご留意ください。
事前学修・発展学修
事前学修
・シラバスに示した必読書籍の関連個所や関連情報の把握に努めた上で、eラーニングを受講してください。
・各章の小テストは、重要ポイントや誤解し易い箇所に対応しています。動画を視聴する前に、小テストに目を通しておくことを勧めます。
発展学修
・各章の小テストの採点結果及び、提出期限後に講師から示される受講生全体の設問ごとの正答率と全体の講評を参照して、講義内容の理解度を再確認し、必要に応じて復習をするよう心掛けてください。
・各章で学んだ内容は、各自の職場環境に置き換えるとどのような意味をもち、どのように適用・実践できるのか、考察して下さい。
対面授業
対面授業は実施しません。