SBI大学院大学
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シラバス参照
講義名
24春 通期/経営戦略論
基準単位数
2
科目区分
戦略・マーケティング(コア)
必修・選択
選択
配当年次
1・2年次
学修期間
学修期間1学期
担当教員
氏名
◎ 細沼 藹芳
オフィスアワー
eラーニングサイトおよびメールでの質疑応答を受け付けています。
(メールアドレスは大学院グループウェアのアドレス帳でご確認ください)
授業の概要
企業経営を取り巻く環境は急速に変化している。このような環境の中で、企業経営を成功に導くためには、環境変化に適合し、事業の方向性を見極め、経営資源を有効に活用し、競合企業も意識しながら、戦略的に経営を行わなければならない。経営戦略を行うための基礎的な理論の習得しながら、関連事例などを用いて、経営課題を実践的に解決する能力を養うことが狙いである。本講義は、二部によって構成される。第一部は、「企業理念の確立」から「戦略の実行」までの戦略策定プロセスに沿って基礎理論を学習していく。第二部は、グローバル戦略の基礎理論と実践的知識を中心に学んでいく。
学修目標
一つ目は、企業を取り巻く環境の変化を理解し、経営戦略の理論やフレームワークを習得することである。二つ目は、起業アイデアを戦略的に考察し、ビジネスプランを構築する力を身につけることである。三つ目は、グローバル企業の経営活動における基本的な課題を理解した上で、今後グローバル・ビジネスの成長のかたちを展望できるようにすることである。
授業計画
第一部 経営戦略の基本理論とフレームワーク編
第1章
・経営戦略の概念
第1回授業の目的は、経営戦略とは何か。なぜ経営戦略が必要か(経営戦略の意義)を究明し、マネジメントの整合性を目指すことである。講義まずは基本概念について学び、 次は経営戦略の意義について学ぶ。最後はアウトプットとして経営戦略の位置づけを明確にすることであり、MOST分析を用いて、経営理念(Mission)目的(Objectives)戦略(Tactics)を明確し、マネジメントの整合性を目指す。
第2章
・企業理念を固める
第2回授業の目的は、経営理念の必要性やミッションステートメントを確立することである。まずは企業理念の基本概念について学び、次は企業理念の意義について学ぶ。最後はアウトプットとしてミッションステートメントの要素を明確し、ミッションステートメント作成のポイントを確立する。
第3章
・現状分析―その1 外部環境分析
経営戦略の策定にあたっては、企業理念を固め、ビジョン、目標の設定と同じように、企業が置かれている現在地を分析することが重要である。第3回授業の目的は、現状分析その1-外部環境を適切に把握することである。講義まずは現状を知ることの重要性について学ぶ。次はミクロの視点で外部環境分析のツールである5Forces分析について学ぶ。最後はマクロの視点でPEST分析について学ぶ。
第4章
・現状分析―その2 内部環境分析
第4回授業の目的は、内部環境分析で企業の強みと弱みを見つけ出し、業界におけるポジショニングを明らかにすることである。講義はまず企業内部資源に着目するリソース・ベースド・ビューを学ぶ。次は企業の競争優位を生じさせる経営資源とケイパビリティを特定するためのバリューチェーン分析を学ぶ。最後は企業の内部資源を分析するためのフレームワークVRIOについて学ぶ。
第5章
・全社戦略の構築
第5回授業の目的は、外部環境や内部環境の分析を踏まえた上で如何に全社戦略を策定するかについて学ぶことである。講義はまず全社戦略策定のプロセスについて学ぶ。次は成長方向の戦略について学ぶ。最後は事業のポートフォリオ構造について学ぶ。
第6章
・事業戦略の構築
第6回授業の目的は、事業戦略立案に有効なフレームワークを学ぶことである。講義はまず事業戦略の階層、基本的な考え方について学ぶ。次はコトラーの競争地位戦略の基本やポイントについて学ぶ。最後はポーターの3つの基本戦略のポイントについて学ぶ。
第7章
・戦略の実行
第7回授業は第一部授業の纏めである。これまで勉強した経営戦略の各ステップの知識をフルに活用し、戦略を策定し、実行に関する知識について学ぶ。講義はまず戦略オプションの策定について学ぶ。次は確実に戦略を実行できるための組織構造について学ぶ。最後はDellコンピューターの事例を取り上げて、「シンプル」で「整合性」のある戦略の構築について学ぶ。
第二部 グローバル戦略編
第8章
・ビジネスのグローバル化
第8回授業の目的は受講者がグローバル・ビジネスの背景や戦略的考え方の基礎を身につけることである。講義はまずグローバリゼーションの歴史や進み方向について学ぶ。次はIT技術と世界のフラット化について学ぶ。最後は企業のグローバル化及び海外進出の段階について学ぶ。
第9章
・競争優位性の構築Ⅰ
第9回授業はグローバル競争における競争優位性について学ぶ。講義はまずグローバル的な視野で「成長」や「成熟」について学ぶ。次は成長を実現するためのイノベーションについて学ぶ。最後はイノベーション戦略の分類や具体的にイノベーションの戦略について学ぶ。
第10章
・競争優位性の構築Ⅱ
一般的には、競争戦略の中に、「コストをライバルより削減して勝つ」コストリーダーシップ戦略と、ライバルよりも品質なので上回る「差別化戦略」がある。第10回授業は競争優位性を構築するための「高品質+低価格戦略」について学び、その真髄を身につけることである。講義はまず「高品質+低価格戦略」の基本について学ぶ。次は持続的な成長のための「スマート×リーン」戦略について学ぶ。最後は事業開発プロセスにおいてスマート×リーンの実現について学ぶ。
第11章
・グローバルマーケティングの参入Ⅰ
第11回授業の目的はグローバルマーケティングの概念とその役割を身につけることである。授業はまず「マーケティング」「マーケティングマネジメント」「マーケティング志向コンセプト」といった3つの基本概念について学ぶ。次はグローバルマーケットについて、人口、経済、技術、文化などの側面から学ぶ。最後はライフスタイルなどの角度から消費者について学ぶ。
第12章
・グローバルマーケティングの参入Ⅱ
第12回の授業はまずセグメンテーション、ターゲティング、ポジションニングこの3つの視点からグローバルマーケティングについて学ぶ。次は事例研究であり、グローバル企業であるP&G社のマーケティング戦略について学ぶ。
第13章
・グローバルの人材マネジメント
第13回の授業はグローバルの視点から人材マネジメントについて学び。具体的にまず人材マネジメントのフレームワーク
について学び、ビジネスパーソンの行動メカニズムを把握する。次はグローバル人材の育成について学ぶ。最後は事例研究であり、グーグル社の人材マネジメントについて学ぶ。
第14章
・新興国戦略の展開~BoPビジネス
第14回の授業は新興国進出のためのビジネス戦略について学ぶ。講義はまずBoPビジネスの基本的な考え方について学ぶ。次はBoPビジネスの特性について学ぶ。最後は食品市場に焦点を当てて、BOPビジネスの事例を学ぶ。
第15章
・新興国戦略の展開~新興国市場での戦い方
近年、日本企業の成長戦略の一つは新興国の成長を取り込むことである。第15回の授業はまず新興国市場における日本企業の戦い方について学ぶ。次は新興国出身のグローバル企業の戦い方について学ぶ。最後は経営戦略の基本理論、企業の内部と外部分析のためのフレームワーク、資源を掘り起こすためのモデル、グローバル戦略の展開などについて学ぶ。
受講上の留意点
大学の既定のスケジュール通りに遅延なく受講してください。
成績評価基準
小テスト35%
対面授業のプレゼンテーション(orレポート)・掲示板での投稿内容20%
期末レポート35%
平常点(講義、ディスカッションの参加度、貢献度などで評価する)10%
必読書籍
①正垣泰彦『サイゼリヤ おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ』日本経済新聞出版、2016
②雨宮寛二『アップル、アマゾン、グーグルの競争戦略』NTT出版、2012
参考書籍
特にありません
その他
課題図書のご用意はお早めに。
対面授業
対面授業を実施します。受講申込の際は「対面授業スケジュール」にて日程をご確認ください。